目の病気

飛蚊症で来院される方へ

飛蚊症とは、明るいところや白いもの、青空を見た時に、目の前に黒い点々や糸くずのような「浮遊物」が見える症状です。視線を動かしても一緒に移動してくるように感じます。

飛蚊症はほとんどの場合は加齢に伴う生理的なもので、初めのうちは多少うっとうしく感じますが、時間の経過とともに少しずつ慣れていくため、特に心配はありません。しかし、早期に治療を必要とする病気(網膜裂孔・網膜剥離・硝子体出血・ぶどう膜炎など)の前兆の可能性もあるので、飛蚊症を自覚したら、精密検査を受けることをお勧めします。

精密検査では、眼底検査を行います。眼底検査では、瞳孔(目の真ん中の黒い部分)から目の中に光を入れて観察していますが、瞳孔は光が当たると小さくなってしまうので、観察できる範囲に限界があり、病変が網膜のすみの方にある場合、見つけられない可能性があります。そこで、検査用の目薬を使って瞳孔を大きく開いて(目薬が効くまで15~20分ほどかかります)、眼底をより詳しく、すみずみまで観察します。

散瞳検査後は、瞳孔が元の状態に戻るまで4~6時間かかるため、検査後しばらくは光をまぶしく感じたり、ピントが合わず手元の文字などが読みにくくなります。検査後は車の運転が難しくなりますので、送り迎えをお願いするか、公共の交通機関で来院されると安心です。

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